愛犬の病気についての症状とその治療法などについてのページです。

愛犬の病気〜インフォドッグ〜  > 腫瘍性・ガン(癌)

腹部の腫瘍(ふくぶのしゅよう)

症状腹部の腫瘍は、消化器や泌尿器など、体内の臓器にできる腫瘍で、平滑筋腫を除くと、悪性が多いです。腹部の腫瘍の症状は、元気がない・痩せる・嘔吐・下痢・排便排尿障害・体重減少・腹部の膨張などです。腹部の腫瘍は、症状が現れにくいために、発見が難しく、気づいた時には手遅れという場合があります。
治療法腹部の腫瘍は、外科的手術でガンを切除し、抗ガン剤を与えるなどの化学療法が施されます。腹部の腫瘍がる場合、膀胱ガン・直腸ガン・子宮ガンなど、血尿、血便、おりものなどがあるために早期発見できることもあり、早期に適切な処置、切除をおこなえば完治することもあります。

膀胱移行上皮癌(ぼうこういこうじょひがん)

症状膀胱移行上皮癌は、血尿等の症状により、膀胱部分が慢性膀胱炎の症状が続き、尿検査で癌細胞を探します。膀胱移行上皮癌は、年齢を重ねた老犬に多く発症します。
治療法膀胱移行上皮癌は、膀胱を一部切除しますが、尿が出る部分に発生して、切除できないことが多いのです。膀胱移行上皮癌は、腹腔内に転移する場合があり、化学療法はあまり期待できません。

口腔の腫瘍(こうくうのしゅよう)

症状口腔の腫瘍は、口の中にしこりができ、歯茎や舌、口の粘膜にできる腫瘍で、口臭・よだれが多く、出血するなどの症状が特徴です。口腔の腫瘍には、悪性の腫瘍で、悪性黒色腫、扁平上皮癌などがあり、良性の腫瘍にはエプリス、乳頭腫などがみられます。
治療法口腔の腫瘍のガンの場合は、しこりだけを切除しても治りません。アゴの骨も含めガンを切除します。口腔の腫瘍は時に、腫瘍が壊れてしまい口から出血する場合がありますが、明確な理由は分かっていません。

皮脂腺腫(ひしせんしゅ)

症状皮脂腺は、皮膚の毛根部分で、体の脂を出す部分です。その出口がつまり、中で化膿を起したり、しこりになるのが皮脂腺腫といいます。皮脂腺腫はほとんどが良性で、特にめだった症状もありませんが、傷ついたりして二次的な炎症・感染などがみられます。
治療法皮脂腺腫は、局所再発が多く、複数の腫瘤が直径0.5から3pのドーム型の脱毛ができるが、治療は手術によって切除すれば完治します。

血管腫(けっかんしゅ)

症状血管腫とは、細い血管が絡み合ってできた塊で、血液を多く含んでいます。血管腫の主な症状は、咳・呼吸困難・食欲不振等です。血管腫は、全身の組織、骨・中枢神経・口腔・膀胱・鼻腔などでも発症し、オスが比率的に多く、短い毛の犬でもダルメシアンやビーグルなどは特に多く見られます。
治療法血管腫は、肺・肝臓・心臓・大網膜・筋肉・脳などへの転移が早く、手術により腫瘍の切除をおこないます。化学療法を用いる場合もあります。

毛包腫瘍(もうほうしゅよう)

症状毛包腫瘍は、皮膚腫瘍の約5%を占めている病気です。毛包腫瘍は、毛包上皮腫・毛母腫と2種類に分けられています。毛包上皮腫は背部に1〜20cmの腫瘍ができ、毛母腫は脱毛、潰瘍化しています。毛包腫瘍のどちらもほとんど良性で治療方法も同じです。
治療法毛包腫瘍の悪性はまれで、切除する事により完治します。

骨肉腫(こつにくしゅ)

症状骨肉腫とは、骨の癌の事で主に大型犬の前足に多く歩行異常・足の腫れなどがみられます。骨肉腫の重度の症状では、激しい痛みがあります。骨肉腫は、早期発見で、足の切断と抗がん剤で完治する場合もありますが、手術だけで1年後の生存率は10%と言われていますが、抗がん剤を使用した場合には、50%と上がります。
治療法骨肉腫は、早期発見での治療や足の切断が有効な治療になりますが、治療法としては、骨肉腫の再発と転移を防ぐ為、切断や骨を移植するなどの、外科手術・抗がん剤の投与などが行われます。足を切断する事は、とても辛い事ですが、飼い主が懸命な判断を下すよう、そして犬の観察も日頃から心がけましょう。

黒色腫(メラノーマ)(こくしょくしゅ)

症状黒色腫は、良性と悪性があり、腫瘍の色は茶色から緑黒色をしています。口腔内・眼球・皮膚・指等に現れます。口腔や指に現れるものは悪性が多いです。悪性の黒色腫が発症しやすいのは9〜11歳で比較的オスが多いとされています。
治療法黒色腫の治療法は、周囲組織を含めて切除します。黒色腫の悪性の場合、切除後にがん細胞が広がっている部分に放射線療法を行うこともあります。だが、口腔内や爪のつけねなどに発生するのは、悪性で既にリンパ節転移が起こっていて手遅れの場合もあります。

皮膚組織球腫(ひふそしききゅうしゅ)

症状皮膚組織球腫は、50%の確立で1,2才の若い犬に見られる変わった腫瘍です。皮膚組織球腫の症状は、四肢・首・頭などに1〜2cmの球腫が現れ、単発性で自然に消失してしまうことがあります。
治療法皮膚組織球腫の治療は、外用コルチコステロイド剤を使用し消滅する場合もありますが、悪性はほとんどなく、良性の腫瘍がほとんどで、皮膚組織球腫が大きくなり過ぎた場合に外科的切除を行う場合があります。

肥満細胞腫(ひまんさいぼうしゅ)

症状肥満細胞腫は、体の組織の遊動性の高い細胞であるため、腫瘍の形態も様々です。腫瘍化すると、増殖が止まらなくなり、転移する確率や悪性度も高くなります。肥満細胞腫が、肛門や生殖器周辺に発症すると悪性度が高いと言われているので注意が必要です。しこりを感じた場合、犬の腫瘍では、乳腺腫瘍に続き肥満細胞腫が多いです。肥満細胞腫の症状は、しこりができて出血したり・蚊に刺された跡のように皮膚が赤く腫れたり・判別できないほど症状がでなかったりします。肥満細胞腫はとても悪性度が高くて、悪性のものなら、体中に転移し死に至ることもあります。
治療法肥満細胞腫の治療は、組織検査・血液検査・レントゲン検査などをし、詳しく診断することが大事です。肥満細胞腫は、四肢や頭部に腫瘍があると、周辺の組織を広く深く切除することができず、再発する可能性が極めて高いとされる。肥満細胞腫は、外科手術だけの治療では治癒率は40%以下といわれています。あわせて、抗がん剤とステロイド剤などを投与し、化学療法が中心となります。

前立腺膿瘍(ぜんりつせんのうよう)

症状前立腺膿瘍は、前立腺が肥大してしまい進行し、細菌感染をおこして化膿し、膿がたまって膿瘍となります。前立腺膿瘍の症状は膿瘍の大きさによっても異なりますが、基本的には排尿や排便が困難になる・尿の回数が増える・血尿・発熱・食欲不振などです。
治療法前立腺膿瘍の治療法は、外科的切除をし、悪性度を確認する為、術後の組織標本を調べます。前立腺膿瘍は、去勢してないオスが7歳前後の年になると発症しやすいと言われています。前立腺膿瘍の予防方法としては、5歳前後までに去勢手術を受ければ確立は低くなると言われています。

乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)

症状乳腺腫瘍とは、雌の乳房やその周りの皮下にしこりが発生する病気です。発情を繰り返した未避妊の高齢犬の発生率が高く、他の臓器へ転移する事があり死に至るケ−スもまれではありません。乳腺腫瘍の症状は腫瘍が化膿し悪臭を放つようになります。乳腺腫瘍は、卵巣ホルモンと関係が深い疾病と言えるでしょう。
治療法乳腺腫瘍には、悪性と良性があり手術による切除で、病理検査診断します。乳腺腫瘍には、他に放射線療法やホルモン療法などもおこないます。乳腺腫瘍は再発や転移の危険が伴いますので、月に1度は定期的に胸などのしこりを確かめるなどしてください。乳腺腫瘍の予防は、早期の避妊手術が最も有効です。

脂肪腫(しぼうしゅ)

症状脂肪腫は、皮下脂肪や筋肉の脂肪組織が、増えて脂肪の塊になったもので、脂肪腫は良性で脂肪肉腫は悪性と、分類されていますが、素人ではどちらかの確認は難しく、病理組織検査を行わないと分からないのです。脂肪腫の症状は、触ってみれば脂肪の塊は確認できます。体表面や四肢にできやすく、また高齢犬に多く発生しやすいです。
治療法脂肪腫の治療は、脂肪腫が急速に大きくなったり、目障りで気になる、など悪性の場合には、手術を必要とする場合もあります。脂肪腫が良性のものであれば、無理に取り除く必要はありません。

皮膚乳頭腫(ひふにゅうとうしょう)

症状ウイルス性の皮膚乳頭腫は、通常3カ月以内に消滅して免疫ができます。皮膚乳頭腫は、頭部・四肢・胸部・腹部・背部などに、ドーム型、黒色のアザのようにできるものは良性の黒色腫になります。皮膚乳頭腫は、口腔内や爪のつけねに発生するものは非常に悪性だと言われています。
治療法皮膚乳頭腫の病変がカリフラワー状に盛り上がった病変・大きければ、凍結手術・電気メスなどで治療します。皮膚乳頭腫は、切除すれば治癒してきます。

リンパ腫(りんぱしゅ)

症状リンパ腫は,生体内のリンパ組織がガンになってしまう状態を言います。体中のリンパ節が腫れる、多中心型リンパ腫が一番多くみられ、胸の中のリンパ節が腫れて、胸の中に水が溜まる縦隔型リンパ腫、消化器型リンパ腫など種類は様々です。リンパ腫の進行程度で、臨床病期が進行したものほど合併症等が多く、治療がとても困難になるのです。
治療法リンパ腫の患部を手術で切除し、また化学療法での治療を施します。リンパ腫・リンパ肉腫には、炭水化物で異常増殖する細胞があり、炭水化物を豊富に含む食事を避けて、高脂肪の食事を勧める場合もあります。脂肪をエネルギーに利用できなくなったがん細胞は、死滅する可能性があるのです。リンパ腫の予防は、あごの下・脇の下・足のつけ根・などのリンパ節を触り、腫れていないかチェックしましょう。

骨の腫瘍(ほねのしゅよう)

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症状骨の腫瘍は、悪性であることが多い為、特に骨肉腫がみられる。骨の腫瘍は、続発性骨腫瘍に比べて原発性骨腫瘍の発生が非常に多く、ほとんどは 悪性腫瘍で、大型犬や超大型犬に発生率が多いのです。骨の腫瘍の症状は、足をひきずる・歩行異常・足の腫れなどが現れたりします。症状が発現される場所では、発作などの神経症状などもあります。犬の骨肉腫は肺へ転移しやすくまた、完治は難しくなります。
治療法骨の腫瘍の治療は、早期治療が必要です。骨の腫瘍の患部の悪性種除去、また悪化している場合など、足の切断がもっとも有効だと言われています。骨の腫瘍は、とても完治しにくい難しい病気で、切断など外科手術と化学療法を併用しても、生存率は40%以下であるとされています。

精巣腫瘍(せいそうしゅよう)

症状精巣精巣腫瘍には、セルトリー性細胞腫・精巣細胞・間質細胞腫の3種類があります。脱毛や雌性型乳房症、骨髄抑制などです。精巣精巣腫瘍は、精巣が腫れる為、腹腔内で大きくなり、食欲の減退・膨満などがおこります。
治療法精巣精巣腫瘍の治療は、メスのように乳腺が大きくなったり女性ホルモンが分泌されるので、雄のホルモンを生産する細胞の腫瘍を去勢で治癒します。また、男性ホルモン療法も効果的です。

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