愛犬の病気についての症状とその治療法などについてのページです。

愛犬の病気〜インフォドッグ〜  > 消化器,肝臓病

門脈シャント(もんみゃくしゃんと)

症状門脈シャントは、食事をすると大量のアンモニアが門脈より吸収され、本来なら肝臓に入って、毒性のない状態に整えてから体中を回りますが、門脈シャントは直接アンモニアが体中を回ってしまいます。生まれつき門脈シャントを患っている犬もいます。アンモニアの増加は、脳に悪影響をあたえて、門脈シャントの症状としては、意識障害や昏睡などと、脳神経症状を起こす事が多く、死に至る場合もあります。
治療法門脈シャントの治療は、血液・尿・超音波・レントゲン検査などをします。門脈シャントの原因は血管なので、血管異常の場所を定めて外科的手術をおこないます。門脈シャントの症状が軽い場合は、アンモニアを抑える為の薬を投与したり、食事療法などの内科的治療をおこないます。治療・手術などが成功した場合には生存率が高くなります。

慢性肝炎(まんせいかんえん)

症状慢性肝炎は遺伝性・アレルギ−・腸内細菌などが原因で、またイングリッシュコッカースパニエルやドーベルマンなどは原因不明の慢性肝炎になる事が多いようです。慢性肝炎の症状は、元気がない・食欲がない・嘔吐・下痢・口臭・多飲多尿などがあります。早くから定期健康診断を行っておいた方がよいでしょう。
治療法慢性肝炎の治療は、内視鏡検査や細胞検査でおこなう。慢性肝炎は壊れた肝臓が線維で置き換わる病気で、基本的に完治は難しいのですが、進行を遅らせたり、肝機能を薬物などで補う処置をします。慢性肝炎のケースにより炎症を抑える為、副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤などを投与します。肝臓の負担を少なくさせる為に、慢性肝炎では食事制限をすると効果があります。

膵外分泌不全(すいがいぶんぴつふぜん)

症状膵外分泌不全は、膵臓に障害がある為、慢性膵炎や膵臓萎縮などが原因で消化が正常におこなわれず、酵素が分泌されない為におこります。膵外分泌不全の症状は、消化不良をおこし、太れない・食べているのに痩せている・白っぽい脂を含んだ便が出る、などです。膵外分泌不全は、高齢犬に多いようです。
治療法膵外分泌不全の治療では、まず便の検査をします。そして膵臓に不足している消化酵素を補給し、胃酸の分泌を抑え、ビタミンの補給、抗生物質投与おこなう事もあります。

急性胃炎(きゅうせいいえん)

症状急性胃炎は、腐敗した食べ物を食べたり飲んだりした時や、毒性のある植物、スイセン・ポインセチア・ヒヤシンスなどを食べてしまった時や、また伝染性肝炎やジステンバー、パルボウイルス感染症などの伝染病でもおこります。急性胃炎の主な症状は、ひどい腹痛の為、食べた物・胃液・血液などを吐き続けます。
治療法急性胃炎の場合、胃カメラを使うことが多いです。急性胃炎では、食べ物や飲み物などを1日〜2日与えず、絶食状態にし、徐々に水や流動食を与えればたいていは4〜5日で回復します。嘔吐がひどく脱水症状になってる場合は、点滴をおこない、吐き気止めを使います。

胃拡張・胃捻転(いかくちょう)・(ちょうねんてん)

症状胃拡張・胃捻転は、食べ過ぎや胃の中にガスがたまったり、膨らんだ胃がよじれて捻転を起こします。胃拡張・胃捻転の症状は、急激に胃が膨らむため腹部が膨れあがり、吐き気・元気が無い・ゲップ・水ばかり飲む、などの症状が現れます。胃拡張で嘔吐した場合は、黄色っぽくあまり匂いはなく、胃捻転で嘔吐した場合は、黒っぽくきつい匂いです。胃拡張・胃捻転は心臓にも影響を与えるので、死を招く危険性がありますので、症状が現れたらすぐ病院へ行きましょう。
症状胃拡張の場合は、胃が膨らんで血液循環が悪くなるため、胃に向かってチューブを入れたり胃に穴を開けて空気を抜きます。胃捻転の治療は、ねじねた胃を元に戻す為、外科的処置を行い再発防止のために胃を固定する手術を行います。胃拡張・胃捻転の予防としては、大量に水分をとらせない・食後すぐの運動を控える、などです。

胃潰瘍(いかいよう)

症状胃潰瘍は、胃粘膜のバランスが崩れて胃酸や胆汁により胃粘膜・粘膜下層・筋層が破壊され出血をおこし胃潰瘍になります。胃潰瘍の症状は主に、元気がない・食欲低下・嘔吐・吐血などです。発熱や腹痛などもあります。犬の胃潰瘍の原因は肥満・細胞種・腎不全・ショック状態により発症してしまいます。
治療法胃潰瘍には、様々な原因がありますが腫瘍の場合は切除し、腎不全の場合は内科的治療を行います。時に、胃潰瘍の重度の場合には潰瘍の部分を摘出手術する場合もあります。胃潰瘍の予防としては、ストレスを持たせない・胃への負担を少なくするなどです。

犬の心臓発作(いぬのしんぞうほっさ)

症状心臓発作の症状は、てんかんと似た部分がありますが、突然発作が起きて、急に腰が抜けたようになり座り込み動けなくなるのです。最近調子が良くない、動きが鈍くなっているなど症状が出始めているのであれば、早めの検診をしましょう。また高齢ならばなお更症状が分からないので注意してください。脳の異常な放電により起こる、一時的な脳の障害で、感覚・行動・記憶等が変化し、起こるのです。
治療法心臓発作の治療は、脳の疾患か、脳以外の疾患かを一般血液検査・脳脊髄液・X線検査などで確認し、治療を行います。

犬のてんかん発作(いぬのてんかんほっさ)

症状てんかんは、突然、前足か後足や顔面が激しくけいれんしたり、硬直したり、全身がけいれんして倒れてしまい時には尿や便が漏れてしまう事もあります。このような状態が繰り返される事をてんかん発作と言います。てんかんの発作は30秒〜1分くらいで治まりますが、慌てて無理に体を起こしたり動かしたりしてはいけません。てんかんには、部分発作と全般発作があり、部分発作の場合は、右脳か左脳のどちらかに、突然電気的興奮が発生します。全般発作の場合は、脳の深い部位に電気的興奮が発生します。いずれも発作を繰り返し、症状も悪化し、てんかん発作が休む間もなく起こってしまう事もあるのです。
治療法てんかんの治療は、脳内に病気があるわけではないので、発作時以外で診断しても、病状が分からず、飼い主側が、発作の内容・間隔・起きた状況・経過を冷静に、正確に医師に伝えることが、スム−ズに治療へと進めるのです。一般血液検査、生化学検査、脳脊髄液、X線検査など様々な検査を行います。てんかんには、効果の高い薬剤を特定し、検査を続けながら、適切に薬治療法を行っていけば、てんかんに約七割発作抑制効果があります。

水頭症(すいとうしょう)

症状水頭症には2種類あり、一つは脳の室内に脳脊髄液が異常に流出して、脳内の拡張がおこり、脳組織が圧迫され様々な障害がおこる内水頭症。二つは、くも膜下腔に脳脊髄液が流出し同じ様な障害がおこる外水頭症とがあります。水頭症の主な症状は、嗜眠・意識障害・筋肉硬直などの運動障害・視力知覚障害・マヒなどがあります。チワワ・ヨークシャテリア・などの小型犬や頭が小さく短い犬に多いと言われています。
治療法水頭症の治療は、レントゲン検査、CTスキャンなど、脳脊髄液の検査をします。水頭症の症状がひどい場合では、外科的手術を行い脳圧を下げたり、脳脊髄液が過剰にたまるのを抑えるための「降圧剤」投与を行う。薬物療法を施したりしますが、完治するのはとても難しい病気です。水頭症は予防が難しい為、水頭症の症状が現れたら、できるだけ早く病院に行き、早期に診断し適切な治療をうけることが重要です。

椎間板疾患(せきついついかんばんしっかん)

症状椎間板疾患は、椎間板物質が脊髄神経の下にヘルニアを起こし、神経部分が圧迫されてしまった状態です。椎間板疾患は椎間板の成分がやわらかくて柔軟なゲル状から硬い結晶状へと変化し脊髄を圧迫します。神経が圧迫されることからマヒや障害がおこる。椎間板疾患の軽い症状は、歩くのを嫌がったりする程度で、椎間板疾患の重度になると歩行不可能・マヒ・痛覚がなくなる・などの症状がみられます。椎間板疾患は特に、ダックスフンドやコーギ−の椎間板の数が他種よりも多く、椎間板疾患になりやすいと言われています。
治療法椎間板疾患の軽度の症状の場合は、運動制限や薬物療法などで、良くなることが多いです。椎間板疾患の重度になると手術が必要だったり、また痛覚がなくなってしまう状態になった場合には早急に手術を行わないと、生涯マヒなどが残ることもあります。術後も安心は出来ず、長いリハビリや感染治療と、すぐには体を動かせません。椎間板疾患の予防としては、肥満に気をつけ、より腰に負担がかからないよう、肥満させないようにする事です。 食べすぎ・運動不足にならないよう、健康管理が必要です

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